前回
- Excelで微分方程式を解く最も単純な方法
- 最も単純な方法は数学的に厳密な方法とどの程度ずれるのか
- 運動方程式を解いてみる
- 特に厳密解とのずれが大きくなってしまう例とその原因
などを学びました。
最後にあまりうまく解けなかった例を挙げて、その原因を説明しました。
原因がわかったので、その解決法を考えるのが今回の講義の前半です。
ただ、最も単純な方法でもけっこう複雑な手順(アルゴリズム)でした。
精度を上げるとそこにさらにいくつかの手順が入ってきて、ますます面倒なアルゴリズムになってしまいます。
いくら精度が上がるとはいえ、毎回毎回それをやるのは面倒です。
実は、Excelは、データやグラフだけでなく、手順(アルゴリズム)を覚えさせる方法があります。
それが
マクロです。
今回の講義の後半は、マクロを使って微分方程式を解く実習をします。
ルンゲ・クッタ法というよく使われるアルゴリズムを入れたマクロ入りExcelファイルを提供します。
それを使うと、最小限の修正でいろいろな微分方程式に対応でき、かつ精度よく解けることがわかります。
微分方程式を解くこと自体は、マクロを使うことである程度簡単に解けるようになりました。
しかし、微分方程式に関連したレポートを書く場合
- 教科書に載っている方程式がそのまま使えないかもしれない。
移項するとか、多少の変形が必要な場合がある。
- 実験条件に合わせた数値の検討
- 初期条件はどうするのが適切か?
- 解くべき微分方程式は結局、どういう式か?
みたいなことも書かないといけません。
なかなか大変です。
WordとExcelで典型的な書き方を練習してみましょう。
少し時間がかかる課題かもしれませんが、挑戦してみてください。