PowerPoint(パワーポイント)とプレゼンテーション



パワーポイントは発表(プレゼンテーション)のときに使うソフトウェアです。
基本は紙芝居であり、発表内容の書かれたページ(スライドといいます)を一枚ずつ手動で(マウスクリック)、あるいは自動的に送っていくものです。

パワーポイントについて、まったく知らないという人はあまりいないと思います。
自分でスライドを作ったことがなくても、他人のプレゼンテーションでパワーポイントを見たことがあると思います。
そこで今回は、パワーポイントの基本的なところは簡単に済ませて、あまり知られてない技をいくつか紹介します。

プレゼンテーションとは

プレゼンテーションは、基本的には自分のやったことに関する自慢話です。
内容のもちろん重要ですが、自信を持って堂々と発表することが重要です。
いくら内容がよくても、発表がもたもたしたり、態度がおどおどして自信がないように見えると、それだけでマイナスですから、気をつけましょう。



自慢話なので、話の基本は

  1. いままでこんなことがわからなかったのですが、今回の調査でわかりました
  2. いままでこんな問題があったのですが、今回こうやって解決しました
  3. いままでこんな不自由があったのですが、今回の発明で解決しました
あるいはもう少し複雑で
  1. 今、こんな問題があります。これを解決するのは簡単ではありませんが、○○の問題さえ解決すれば先がひらけます。そのため、今回、第一ステップとして××を調べて□□であることがわかりました。これであとは△△がわかれば問題は解決できます。
というようなものもあるでしょう。
何にせよ、いきなり自分のやったことを発表するのではなく、「いままでこんな問題があったのですが、、」の部分を発表の最初の部分につけると、自慢話がよりすばらしくアピールできます。

発表用資料を作る前に

いきなり作成にかかるのではなく、まずいくつかのことを考えましょう。

発表時間
普通は発表時間に制限があります。パワーポイントのスライドをあまり頻繁に変えるのはみっともないです。
普通は1ページ1分以上をかけます。
発表時間が決まると、だいたい用意するパワーポイントのスライドの枚数が決まります。
私の経験では発表時間(分)×0.8ページくらいが適当です。即ち15分なら12枚、30分なら24枚くらいです。

(注意:持ち時間には質疑応答も含まれることがあります。
持ち時間が30分といっても、20分発表、10分質疑応答というのが実際の時間配分ということもあるので、この辺は会議主催者などに確かめましょう。)

大雑把な内容
発表についての大雑把な内容を考えます。
特に聴衆が始めてその話を聞く人なのか、何が問題点なのかある程度わかっている仲間内の会議なのかは重要です。
初めてその話を聞く人が大部分というときは、発表題目のあとに、何が問題になっているのかとか、これまでどういう経過があったのかなどの説明がないと聞いている人がちんぷんかんぷんになってしまうことがあります。

同様に、理科系の発表の場合、特殊な実験装置を使った場合などは、同じ理系の人間でもその装置が何なのかよくわからない場合もありますから、実験装置の説明にもある程度時間を割きましょう。

あるいはデータ解析などに使ったアプリがあまり知られたいないものの場合は、そのアプリの説明なども必要です。

参考に使ったWebページがある場合、そのページが誰によって作られたページなのか、信頼できる客観的なデータに基づくページなのか、作者の個人的な意見を述べたページなのかという説明も必要でしょう。

このように、どういう人が話を聞くのかを考えて、予備知識として何を説明しておかないといけないのかを考えましょう。
また、発表が30分以上に及ぶような長いものになるときには、初めに発表内容の目次を示しておくと親切です。

ページ配分
全体の枚数と大雑把な内容が決まると、配分が決まります。

例:一般向け発表、持ち時間正味20分、全16枚
表題と発表者(タイトルスライド)1枚
これまでの歴史的経過と問題点2枚
今回行ったことと、その意義2枚
実験装置の説明3枚
実験結果4枚
考察と今後の問題点2枚
結論2枚


例:内輪の発表、持ち時間10分、全8枚
表題と発表者(タイトルスライド)1枚
今回行ったこと2枚
実験結果2枚
考察と今後の問題点2枚
結論1枚


だいたいの配分が決まると資料が作りやすいです。


資料集め、資料作り
パワーポイントで発表する具体的な内容は、デジカメの写真やExcelのグラフを貼り付けることになります。
当然ですが、こういうものはあらかじめ用意しておく必要があります。

パワーポイント資料を作るときの注意

1スライド1内容
話題が変わるときはスライドを切り替えましょう。また極力一つの話題は1スライドで完結するようにしましょう。
そのスライドのトップにそのスライドのタイトルが書けるぐらいの方がいいです。


文字を書きすぎない
長い文章は、実際のところあまり読んでもらえません。
1文は簡潔に書きましょう。

悪い例

よい例

また、1スライドに文字があふれていると、それだけで聴衆は見る気を失います。多くても1ページは12-13行程度に収めましょう。(8-10行程度が普通)
要点だけ書いて、あとは口頭の説明で補いましょう。

ただし、全体の枚数が限られており、どうしても1枚に収めようとすると文字が増えてしまうことがあります。そういうときはアニメーションを使う手があります。



写真、イラスト、グラフを豊富に
この上の話と関連しますが、図で説明できるなら、なるべく文章ではなく図で説明しましょう。

悪い例

よい例



全体の統一を考える
あるスライドは縦書き、あるスライドは横書き とか、背景や文字の色がスライドごとにばらばらとか、そういうのはなるべくやめましょう。
(そうすることの意味がある場合は別)


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