クライアントとサーバ

インターネットにつながっていて、いろいろなサービスをするコンピュータをサーバといいます。
そのサービスを受けるパソコンをクライアントといいます。
サーバの提供サービスにはいろいろなの種類があります。

サービス名 内容
Webサーバ Web情報を提供する
SMTPサーバ メールを出す
POPサーバ メールを受信する
DHCPサーバ IPアドレスを貸し出す
DNS IPアドレスとドメイン名(ホスト名)を結びつける
ファイルサーバ いろいろなファイルが保管されている。
コミュニケーションサーバ いろいろなシステムと。通信する
プロトコル変換機=ゲートウェイ
などです。このような方式をクライアント・サーバ型といいます。

それに対して、特にサーバを使わずに、コンピュータ同士が助け合う方法をピアツーピア型といいます。
BitTorrent(ビットトレント)やWinny(ウィニー)やShare(シェア、WinMX(ウィン エムエックス)などはピアツーピア型のファイル交換ソフトです。

クライアント・サーバ型は、サーバ管理者がはっきりしているので、何か問題があったときに対処すべき人や責任者がはっきりしています。
それに対して、ピアツーピア型は便利ではありますが、責任者がはっきりしないことがあるので、問題があったときに対処が遅れることがあります。
そのため、ウイルス付きのファイルなど不適切なファイルが流れた時に誰に言えばそれが消えるのか? とか責任者がはっきりしないことを逆手にとって著作権違反の動画ファイルが流れるとか、過去いくつか問題を起こしてきました。
ただし、ピアツーピアという技術自体は違法なものではありません。
上記の問題もすこしずつ解決には向かっていますが、まだ歴史も浅いということもあり、完全に解決していません。
もしもピアツーピア型ファイル交換ソフトを使うことがあれば、ウイルス対策ソフトを入れてしっかりと自分で防御するようにしましょう。

サーバは様々なものがありますが、詳しく知っておいた方がいいサーバを以下に説明します。

メールサーバー(POPサーバ、SMTPサーバ)

インターネットでのメールは、Webメールを使う方法もありますが、昔はPOP・SMTPという方法が取られていました。
現在でも使われているので、就職先の企業などでもこの方式を使っているかもしれません。

メールを出す操作と受信する操作は違うものであるため、区別されていました。
電子メールについても、正しい手順(プロトコル)が決まっており、これに従って書かれていないとメールが届きません。

出す操作はSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバ、受信する操作はPOP(Post Office Protocol)サーバというサーバが使われますが、これは実は同一の機械になっていることが多いです。
そのため、まとめてメールサーバと呼ばれることも多いです。
(POPは現在のバージョンが3なので、POP3と呼ばれることがあります。)

SMTPはそれほど複雑な仕組みはありますが、メールを受けるPOPは少し複雑です。

問題は、メールを受けるパソコンがいつもネットにつながっていないことです。
したがって、メールが直接パソコンに届く仕組みになっていると、問題です。

これは、留守がちな家に書留郵便が届く状況と似ています。

こういうときは、郵便を局に止めておいて、自分で都合のいい時間に取りにに行くほうがいいです。



このように、電子メールも、直接パソコンに届くのではなく、まずは24時間稼動しているPOPサーバに溜まります。
そして、好きな時間に自分のPCをPOPサーバに接続して、自分宛のメールを取り出します。

このシステムを使うためには、
  1. メール管理者にお願いしてPOPサーバにアカウントを作ってもらう
  2. 作ってもらったアカウントにパスワードを設定する
  3. 自分のPCにOutlookやThunderbirdなどのメールクライアントソフトをインストールする
  4. メールクライアントソフトにPOPサーバに関する情報を教える
  5. メールクライアントソフトにSMTPサーバに関する情報を教える
といった作業をして、メールが使えるようになります。

DHCPサーバ

すでに述べたようにインターネットに接続するのは、IPアドレスという携帯電話でいう電話番号のような番号が必要です。
これは本来は番号を管理する組織に申請してもらうものでした。

このような管理組織からもらった番号は返却しない限り永久に使えます。
ところが、インターネットの爆発的普及で最近番号が足りなくなってきてしまいました。
そこで、24時間ネットワークに接続しているサーバのようなコンピュータは仕方がないが、たまにしかネットに接続しないようなパソコンにまで永久的に番号を与えるのはもったいないではないか、ということが言われるようになりました
そこで最近ではそのようなコンピュータはネットを使いたいときにだけ一時的に番号を貸し出して、使い終わったら番号を返してもらうという方法が取られています。
大学の講義時間中に教室でネットに接続する場合もこのような方法が取られています。
自宅でネットに接続する場合もこのような方法が取られています。

このような方法をDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)といい、番号を貸し出すサーバをDHCPサーバといいます。
多くのコンピュータは購入時にすでにDHCPを使う設定になっており、自動的にDHCPサーバにアクセスしてIPアドレスを取得するので、皆さんがDHCPを使っているという自覚があまりないと思います。
しかし、ネットを使うときはDHCPサーバのお世話になっているわけです。

Webサ-バ

Webサーバは、見たいページのリクエストが来たときに、それを提供します。
Webサーバが提供するページの多くははHTMLという形式で書かれています。

それをきれいに並べて美しく表示するのは、EdgeやIE、Firefox、Google ChromeなどのWebブラウザーソフトです。

HTMLについて次のページから説明します。

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